城島町は伝統産業として酒と瓦と和傘が盛んだった町です。城島の和傘は実に400年の歴史を持ちます。戦国時代に山王神社(境内にはお酒の神様である松尾神社もあります)の神主が内職で始め、それが氏子へと伝わり地域産業として発達しました。昭和20年には500人もの職人さんがいて年間100万本の傘が作られたいたそうです。
時々「比翼鶴さんは蔵を開けてないですよね」と訊ねられます。屋台が入って、音楽を流して、といったお祭り的な蔵開きはやってませんが、いつでも蔵見学は出来ますよ。小学生から外国の方までたくさんの方が見学にいらっしゃいます。
今回は酒蔵の一年を見てみたいと思います。酒造年度が始まり終わるまでの蔵の蔵の風景を見ていきます。※蔵ではこの他に随時、焼酎を作ったり塩麹を作ったり奈良漬けを作ったりとしてますが、今回は日本酒に焦点を当てて一年の流れを見てみました。
お酒造りに神事は欠かせません。何故なら私たち人間はお酒を醸すことが出来ず、醸すという行為、自然からの見えない力に畏怖していたからです。現代ではそれが微生物の作用であると私たちは知っていますが、それを知らずに利用してきた先人たちの思いが込められています。発酵も腐敗も同じ仕組みだからです。腐敗させずに発酵させるため私たちが出来ることは環境を整えることです。その為に、傲慢にならないよう、見えない力に畏怖するのです。